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【実食レビュー】アメリカ南部で活きたブルークラブを食べてみた|ワタリガニの仲間

皿に盛りつけた茹でたブルークラブ Blue Crab

アメリカ東海岸で食べられる「ブルークラブ」。日本のワタリガニによく似たカニです。今回、南部ノースカロライナ州へ行って、そのブルークラブを買って食べてみました。

本当にワタリガニによく似ているのに、味は違うのが興味深かったです。

実際に買って食べたときの様子を写真たっぷりでレビューします。

ブルークラブとは?ワタリガニの仲間として知られるアメリカのカニ

アメリカ東海岸やメキシコ湾沿いでよく食べられている「ブルークラブ(Blue Crab)」は、日本で言うところのワタリガニ(ガザミ)と同じワタリガニ科に属するカニです。甲羅の縁が鋭くとがり、足の先が平らになっていて泳ぎが得意な点も共通しています。

現地ではスチーム(蒸し)やボイルで調理され、Old Bayというスパイスで味つけされるのが定番。地元の人にとっては“家庭の味”として親しまれている存在です。

ブルークラブのスパイス old bay
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日本のワタリガニとの違い

ワタリガニ
日本のワタリガニの姿

ブルークラブ
自宅で調理する前のブルークラブ(活きているの状態)

ワタリガニには斑点がありますが、ブルークラブにはありません。

見た目こそ似ていますが、日本のワタリガニよりもやや大きめで、殻が厚く身の質感もしっかりしています。味わいはワタリガニ同様に甘みがあり、濃厚な旨みを感じますが、香りや上品さの点では日本のワタリガニに軍配が上がる印象です。

また、アメリカではスパイスを強く効かせて豪快に食べるスタイルが一般的。日本のように繊細な出汁や蟹味噌の香りを楽しむ文化とは対照的です。

ワタリガニとブルークラブの違いを比較

ワタリガニとブルークラブの違いを表にしてみました。

項目 ワタリガニ(日本) ブルークラブ(アメリカ)
分類 十脚目 ワタリガニ科(ガザミ属) 十脚目 ワタリガニ科(カリネクテス属)
主な生息域 日本沿岸(本州〜九州、瀬戸内海など) アメリカ東海岸〜メキシコ湾、チェサピーク湾など
旬の時期 初夏(6〜8月)と秋口(9〜10月) 夏〜初秋(6〜9月頃)
味の特徴 甘みが強く、上品で繊細。みそも濃厚 旨味が濃く、香ばしい。スパイスと好相性
食べ方の例 味噌汁、茹でガニ、パスタ、炊き込みご飯 スチーム(蒸しガニ)、クラブケーキ、ボイル
地元での人気度 地域ごとの郷土料理で親しまれる アメリカ南部・東海岸の代表的な家庭料理

アメリカの漁師町で“活きブルークラブ”を購入

今回はノースカロライナ州の小さな漁師町「サーフシティ」でブルークラブを購入しました。

ブルークラブを売っているノースカロライナ州の漁師町の店

このマーケットはインレット(入り江)に接しているので船で直接獲れたてのカニやエビ、魚が運ばれてきます。まさに「海の近くならでは」の光景です。

魚市場のブルークラブ販売コーナーの様子

マーケットの奥では、プラスチック水槽の中でたくさんのブルークラブが元気に動き回っていました。

漁港の水槽で泳ぐブルークラブ(ワタリガニの仲間)

その場でスタッフのお兄さんが選んでカニを取り出してくれます。オスかメスか聞かれたので、体の大きいオスを選んでもらいました。

漁師が水揚げしたばかりのブルークラブを選んでいる様子

バタバタ動いて元気なブルークラブを無造作に袋詰め。

漁師が水揚げしたばかりのブルークラブを袋に詰めているところ

12杯で60ドルくらいでした。直販だけどすごく安いわけではなかったです。

袋に詰められた活きブルークラブ

ブルークラブを自宅で茹でてみた

自宅で調理する前のブルークラブ(生の状態)

自宅に持ち帰ったブルークラブはすぐに茹でることに。

ものすごく元気でトングを近づけると威嚇してくるので、大量の氷につけて大人しくさせてから沸騰している甲羅を下にして鍋の中へ。
(12杯のカニを茹でるのに必死で写真を撮るのを忘れていました)

茹で上がったブルークラブ。オレンジがかった鮮やかな赤になりました。

真っ赤に茹で上がったブルークラブ Blue crab

大きさは、甲羅が手のひらくらい。

真っ赤に茹で上がったブルークラブ 手で持ってサイズを比較

身体に対して爪が大きいです。そして見るからに堅そうですよね。
ひっくり返すとこんな感じです。オスなのでふんどしは尖っています。

蒸し上がったブルークラブの腹側

ブルークラブを食べてみた│味は?

さて、茹で上がったブルークラブを少し冷ましてから実食!まずは甲羅を外してみます。

季節柄か個体差なのか、カニみそはあまり入っていませんでした。

ボイル直後のブルークラブ(ワタリガニ科)子らを外したところ

すくって食べてみました。量は少ないけど味と香りはしっかりと”カニみそ”です。甘みがあり、濃厚で、日本酒が欲しくなります。

蒸し上がったブルークラブのカニみその状態

半分に割ってみると、身は詰まっていました。

蒸し上がったブルークラブの甲羅を外した状態

ワタリガニに似たブルークラブの身の断面

肩にもたっぷり身を蓄えています。

蒸し上がったブルークラブの肩肉のアップ

お味は、この個体はあまり甘みはなく、うま味も少なめ。日本のワタリガニと比べると口に含んだ時の「おいしい!」という感動はなかったです。

爪はどっしりとしていて殻はかなり堅いので、ハサミで挟んで両手で思いっきり潰さないと割れなかったです。

蒸し上がったブルークラブの爪

入っていた身はこちら。ポロポロとほぐれる身です。

蒸し上がったブルークラブの爪のカニ肉

身はポロポロとほぐれる感じ。大きいので食べ応えはありました。

ブルークラブの味の感想

ブルークラブを食べてみての感想は、甘みやうま味は少なめで、スパイスで味を付けて食べるのが分かる気がします。

肩肉などはみっちり詰まっているのでカニ肉を取り出して、アメリカでは「クラブケーキ」というコロッケみたいな料理に使うそうです。クラブケーキもしっかりと味を付けるので、ブルークラブは茹でて食べるというよりは、調理に使われる方が多いのかもしれません。

↓ ブルークラブの雑炊を作ってみました。

ブルークラブのおじやを作っている様子

やっぱり日本のカニは特別

ブルークラブも現地では人気の食材ですが、繊細な甘みや身の締まり方、そして甘みとうま味はやはり日本のカニ、特にズワイガニや毛ガニにはかないません。海外でカニを食べると、あらためて日本のカニの魅力を実感します。

最近では通販でも、産地直送で新鮮なズワイガニやワタリガニを手軽に購入できるようになりました。年末年始の食卓に、ぜひ本場の味を取り入れてみてください。

※この記事は筆者が現地で実際に購入・調理した体験をもとに執筆しています。

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