
冬が近づくと鮮魚売り場にお目見えする「ズワイガニ」と「セコガニ(ズワイガニのメス)」。見た目もほぼ同じなこの2匹のカニ、どちらが美味しいのか気になったことはありませんか?
私は気になったので、北海道産のズワイガニとセコガニの両方を買って食べ比べてみました。結果は・・・
それぞれ味わう部分がちがうので、比較にならなかったですね。
北海道産のカニ、どちらも本当に美味しかったです!特に内子は悶絶モノの美味しさでした。旬にはぜひ”つがい”で食べてみて下さい。
ここではそんなズワイガニ・セコガニのサイズ比較やカニ身やカニみそ・内子・外子の入り、香り、味などを写真たっぷりで紹介しています。
年末年始にカニを選ぶときの参考にもなるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ズワイガニとセコガニの違いは?

まず前提として、ズワイガニとセコガニは同じ種類のカニです。
セコガニとはズワイガニのメスのことを指し、地域によって「コウバコガニ」「オヤガニ」「メガニ」など呼び名が変わります。見た目も味もわりと異なっているので、実際に食べ比べてみるとその違いがよく分かります。
ポイント
ズワイガニ=オス、セコガニ=メス。
同じズワイガニでも大きさ・旬の時期・味の濃さがまったく違います。
ズワイガニとセコガニの違い(比較表)
| 比較項目 | ズワイガニ(オス) | セコガニ(メス) |
|---|---|---|
| 種類 | 同じズワイガニ属(Chionoecetes opilio) | |
| 性別 | オス | メス |
| サイズ | 大型(甲羅12〜15cm前後) | 小型(甲羅7〜9cm前後) |
| 身入り | 脚肉が多く、食べ応え抜群 | 身は少なめだが味が濃い |
| 味の特徴 | 甘くて上品。冷めても美味しい | カニみそ・内子・外子が濃厚で香り高い |
| 旬の時期 | 11月〜3月(漁期が長い) | 11月〜1月(卵期のみ) |
| 主な産地 | 北海道・鳥取・福井など | 京都・兵庫・福井など日本海沿岸 |
| 食べ方 | 姿ゆで・刺身・焼きガニなど | 甲羅盛り・味噌汁・炊き込みご飯など |
ズワイガニは脚肉中心の“見た目のごちそう”、セコガニはカニみそと卵の“香りのごちそう”。
まったく違う方向の美味しさがあるため、「どちらが上」と決めるより“どちらを食べたい気分か”で選ぶのが正解です。
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見た目・サイズを比べてみた

ズワイガニとセコガニの違いは、まずはサイズです。
このズワイガニは大きい方ではないですが、それでもセコガニと比べると体がどっしりとしていて、脚も太く、そして決定的にちがうのは爪の大きさです。
ズワイガニのぷっくりとした爪に比べて、セコガニの詰めはとても小さいです。
また、裏返してみると、ズワイガニの”ふんどし”の部分は三角にとがっていて、メスのセコガニの”ふんどし”はまるっとしています。

上記の写真は生の状態です。この後茹でてみました。

茹で上がったカニたち

美味しそうに真っ赤に茹で上がりました。
写真の角度でサイズが分かりにくいですが、下の詰めの大きい方がズワイガニ、上がセコガニです。
甲羅の方を見るとどっちがどっちか分かりずらいですが、ひっくり返してみると・・・


セコガニの方は、ふんどしの下に外子がぷっくりと入っていました!
実際に食べてみた!味・香り・食感の違い
さて、食べ比べです。まずはズワイガニから。
ズワイガニを実食!

大きさは甲羅が手のひらくらいのズワイガニです。
カニみそは少な目でした。この白いフワフワしたのも美味しいんですよね。

甲羅を外したところ。エラもまっ白でキレイ。ちょっと実入りが少ない方かな。

カニみそは少なめでしたが、独特の味は楽しめました。チビチビ舐めながらお酒のおつまみに最適。

脚を食べてみます。サイズの割にはずっしりとした脚。切ってみると・・・

みっちり身が入っていました。

カニ肉は甘くてうまみがじゅわ~っと口いっぱいに広がります。おいしい!!

肩の方にも身がいっぱい。時期がまだ少し早かったのか、身入りは100%ではなかったけれど、甘みとうま味は十分。

残りを冷蔵庫に入れて次の日食べましたが、茹でたあとと同じく甘みもあって美味しく食べられました。このズワイガニは殻が硬すぎず剥きやすかったのもよかったです。
さてお次はセコガニを食べてみます。
セコガニを実食!

このセコガニは購入した時はまだ活きていました。塩水に30分ほど浸してから、沸騰するお湯で10分ほど茹でて冷水へ。
活きてる時はふんどしが閉まっていて分からなかったのですが、引き上げてみると、きれいなオレンジの外子が大量に盛り上がっていました。

ふんどしを外してみると...なんとも美しい宝石のような外子がどーん!すごい発色です。

もうこれは内子にも期待大です。力を込めて殻を外してみたら、そこには「日本酒を!」と叫ばずにはいられない、見事な内子とカニみそが!

甲羅の裏にも美味しさが詰まっていました。

くぅ~っ!!見て下さい、甲羅いっぱいに貯えた様々なうま味たちを。どの部分から食べるかしばらく悩んだほどです。

ちょっとコリッとして、口の中でホロッとほぐれる内子...そのあとに脇に付いているカニみその香りがホワッっと香り...あぁぁぁ、至福の時です。
カニみそもタップリ。甲羅の両脇の白い塊もそれはそれはおいしかったです。

脚も食べてみました。

身は入っていましたが、ズワイガニと比べてとにかく殻が硬く、ハサミで横にさばくのは大変でした。そして身はズワイに比べて繊維質でパサパサした感じ。

甘みもあまりなく、うま味も少ないです。同じカニでこんなに身の味が違う事にびっくり。細いので食べにくいし、正直、途中で食べるのが面倒くさくなりました。
しかし!そんな脚のことはどうでもいいくらい、内子・外子・カニみそはバツグンに美味しかったです。
通販で人気のセコガニ
値段とコスパを比較
ちなみに、今回購入した時の値段は、
ズワイガニ=149円/100g
セコガニ=249円/100g
で、セコガニの方が高かったです。内子・外子の需要でしょうか。(それにしても安かった)


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果たしてどっちが美味しい?実食の結論

↑ズワイガニとセコガニの甲羅の比較
さて、ズワイガニとセコガニの食べ比べをしてきたわけですが、冒頭で述べたように、この二つは比較対象ではないという結果になりました。
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ズワイ → カニ肉たっぷり、食べ応えと見た目が豪華。カニみそは期待できない
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セコ → 外子・内子と濃厚なカニみそがたっぷり。カニ肉はうま味や甘みは少ない。
ひとつ言えるのは、どちらもすっごく美味しかったという事です。
セコガニのおすすめの食べ方(3選)
カニ身の少ないセコガニは、茹で以外にも甲羅盛り、みそ汁、炊き込みご飯などで楽しむことができます。セコガニが手に入ったらぜひ作ってみて下さいね。
まとめ|ズワイもセコも、それぞれの良さがある

カニの食べ比べができるのは旬の贅沢。それぞれに美味しいズワイガニとセコガニ、お店で見かけたらぜひ購入してわが家でも食べ比べを楽しんでみて下さいね。
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